千葉県にあるピアノ教室です。楽しく上達!初めてのお子様、プロを目指す方も学んでいます!

「初見ができないのですが」

「初見で弾けるようになりたいんですが・・」という質問。これはピアノに限らず、楽器を習う方誰しもが思うことではないでしょうか。

「初見」とは「初見視奏」の略で文字通り、初めて見る譜面をその場で演奏することです。一般的に誤解されてることは、「初見」とは「初めて見る譜面の音符を間違えずに弾くこと」だと思われてるようですが、そうではないのです。もちろん間違えていいという訳ではないし、逆に間違えてはいけない音、和声というものもあります。

まず第一に重要なことは「音楽的な流れを途切れさせず進む」ことです。つまり「止まらない」「拍を追う」ということがとても大事です。中には初見ではとても弾けない難しいパッセージやリズムも出てくると思います。しかし、そこでそれを弾く為に止まってはいけません、止まれば室内楽やコンチェルトは崩壊します。音符を全部正確に弾く必要はないのです、それよりも「ついていく」ことの方が大事で常にその曲のテンポ、拍を感じながら演奏することです。

調性音楽である以上、要所要所に属和音→主和音や次に繋ぐ和声進行、パッセージというものがあります。つまり「これがなければ次に進めない」という音です。まず楽譜どおり弾ければ何の問題もないのですが、難しい場合極端な話、左手の根音だけでもいいですし、楽譜通りの音でなくてもその和声を何かしら弾き、次へ行くというように心がけてみましょう。まず何が大事な音なのかを見極めるためにも自分が何調を弾いているのか、その調の主和音、属和音は何かといった知識が必要になってきます。そのために楽典やソルフェージュといった科目があり、それらは結局演奏する際の譜面を読む力となるのです。

音符を一個、一個読んでいてはとても追いつきません。ピアノの場合はまず大譜表で書かれ、和声が見えます。いうなればハーモニーの「色」です。その「色」を見ることによって、一個一個音符を読まなくても、視覚的に一度にまとめて無数の音符を捕らえることができるのです。

また多くの曲をこなしていくうちに、その曲や箇所に応じてある種のスタイル、パターンといったものが経験で感じ取れるようになります。これらの知識、経験の積み重ねによって「色」「パターン」といったものを体で感じられるようになってくると、より多くの音符を一度に捕らえることができるようになります。この力が身につくにつれ、「ついていく」といった能力、意識も自ずと高まり、結果的に各々の音符を弾く精度も上がってきます。このように音楽的な知識、経験の相乗効果によって「初見」の能力は上達していくのです。

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