千葉県にあるピアノ教室です。楽しく上達!初めてのお子様、プロを目指す方も学んでいます!

「月謝の意味、振り替えレッスンは当然?」

一般に「月謝」とは月ごとに納める「レッスン代」と思われてる方が多いようですが、音楽教室の場合、単に「月謝」という言葉を辞書で調べた場合の意味とは少々ニュアンスが異なります。

まずどこの音楽教室でも教室側の都合でレッスンを休みにすることはあり得ません。もちろん先生も人間ですから、病気になってしまった、交通事故に遭ってしまった、のようにやむを得ない事情でレッスンができない場合もありますが、どこかで必ず休んだ分のレッスンを行います。

しかし、生徒側の都合でレッスンを休む場合、「振り替えレッスン」は通常行いません。そこのところが「月謝」=「レッスン代」(受講料)だと単に思っておられる方の多くが理解しておられない点です。

例えば身近な学習塾をみてみると、「個別指導」や「グループ指導」といった指導形態がよくありますね。最近では1人の講師が同時に2人を受け持つ「1対2」もあります。授業料を見みてみると、個別指導が一番高く、講師1人に対し受講生が多いほど安く受けられる設定になってます。

その理由を単に「個別指導は自分のためにより綿密な指導をしてくれるから高いんでしょ」「1対2指導は問題を解いている間に先生がもう1人を指導するから少し安いんでしょ」とサービス内容だけを単純に考えてしまうところに今回の「月謝の誤解」の原因があるのです。

どういうことかというと、経営者としては「指導内容の綿密さ」(価格とサーヴィスの内容)はもちろん考慮しますが、それだけではありません。根本的にまず「そのスペース、設備が1コマ単位につき、どれだけの収益を出すべきか」という観点で料金設定をするのです。

つまり学習塾の場合、大まかにみて講師の給料、光熱費や印刷用紙、筆記用具など備品が必要経費となり、それらを差し引いた分が利益となります。極端に言ってしまえば「個別指導」の場合 、それら費用と利益を生徒1人が負担する構図になるから高いのです。もちろんその分、きめ細やかな指導が受けられますが、それは「その時間とそのスペースを1人で占有した結果」ということをお忘れなく。

更に付け加えれば、たとえ生徒が休んだとしても学習塾から担当講師への指導料は支払われます。ですが休んで空いてしまった分のコマを、その日だけ誰かが授業を受けてくれることはありません。つまり、生徒が来ようと休もうと毎週その時間と授業スペースをその生徒の為に空けておかなければならないし、その為の必要経費は発生しているのです。

音楽教室も根本は同じ考え方です。特に「月謝制」の場合は、教室は毎週「その生徒の為に、部屋と時間を確保し、待機する」のです。つまりレッスンに来れなくても結果的に、「その時間、その部屋と設備を占有した」ことになるのです。言い換えれば月謝を納めることは、「月単位でその時間と場所を占有する契約」という事になるのです。その利用時間以外にレッスンを受けたいのであれば、当然それとは別に利用料を支払わなくてはならなくなるのです。要するに契約した時間以外はレッスンを受けられないということで、そもそも「振り替え」られるレッスン代(謝礼)という訳ではないのです。

このような考えをベースにホテルでもレストランでも一旦予約して当日キャンセルしたり来なかった場合、100%に近い利用料を取られます。それは一旦確保したスペース、設備を急に別の利用客で補うことができないからです。教室経営の場合はそのようなキャンセル料をとることはありませんが、同じ理由で休んだ分の月謝を返却すること(振り替えること)もありません。

月謝制の場合、曜日時間が固定され、スケジュール調整の必要がなく、一か月間分まとめて先払いされるため、ワンレッスンで同じ回数を受けるよりもトータルで安くレッスンが受けられるといったメリットがあります。ワンレッスンの場合は月謝制の生徒のスケジュールが優先されるため、その空き時間にしかワンレッスン制希望者は入れません。そのためワンレッスン制はその都度予約、調整を行うため月謝制の料金より幾分割高になりますが、その分自分の都合のよい時だけレッスンを受けられるということが最大のメリットになります。

このように月謝制、ワンレッスン制、隔週レッスンなど、それぞれ条件が異なり、生徒さんにとっては一長一短になる場合が出てきます。なのでまずは先生とも相談し自分のペースに合ったコースを選択することが何より重要です。

もし休んだ分の「振り替えレッスン」をしてくれる教室があったとしたら、それは先生の善意であり、まったくの無償のサーヴィスだということを憶えておいて下さい。当教室も場合によっては「振り替えレッスン」を行うことがありますが、大手音楽教室などでは絶対にありえないことなのです。

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